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USE CASE

採択者事例

AI臓器年齢で実現する、あきたピンピンコロリ社会【木村 朱門さん】

▼事業概要:
秋田県内の遊休CTをオンライン予約で共有し、わずか5分で完了する超時短人間ドック(胸腹部CT)を提供します。撮像データは専門医のダブル読影(AI解析を将来導入予定)により初期リスクを評価し、結果はメールで返却します。単純CT検査で4人に1人は医学的フォローが必要な所見が発見されるという報告もある中、限られた医療資源を有効活用し、県民が気軽に精密検査を受けられる機会をつくります。
将来的には「スキマドック(検査予約・読影・結果通知)」と仮称の「遠隔読影サービス」を組み合わせ、「検査→読影→(将来的な)地域医療連携」までをワンストップで提供します。2025年7月時点で秋田市内の3つの医療施設、などに導入済みで、今後さらに展開予定です。

▼採択者:木村 朱門さん(Heliex)(令和6年度採択)

▼背景:
公的データによると、秋田県の健康寿命(2016年)は男性71.21歳・女性74.53歳で、男性は全国46位。一方、2024年の高齢化率は65歳以上が39.5%で全国1位であり、県民の医療ニーズは高まっています。CT保有台数は2023年時点で世界最多の14,595台ですが、そのうち7割は稼働率は約20%と低く、遊休状態にある施設が多い実態があります。さらに、放射線診断専門医は約5,600名で、CT検査に対して大幅に不足しているのが現状です。

▼事業の特徴:

  • スキマドック – 空き枠の一般活用
    • 医療機関は、1日わずか5分から空き枠を提供しスタート可能です。
    • 導入済の秋田市内3施設では即日検査が可能になり、医療機関には収益をもたらしています。
  • (仮称)遠隔読影サービス – 読影業務のインフラ化
    • 撮像データをクラウド経由で送信し、専門医が遠隔でダブル読影します。
    • レポートはメールやAPI経由で連携し、読影業務とその後の業務効率化を支援します。
  • 医師3名の現場経験を活かして立ち上げた、秋田県発スタートアップ
    • 臨床現場での課題に精通した医師3名が共同創業者です。
    • サービス設計から運用まで受診者の皆さま、医療機関の皆さまに喜んでいただける体制を構築しています。

▼木村さんのコメント:
「誰も取り残さない。」そんな医療を地域に根付かせたいと思います。秋田のCTを活かし、人生を変える検査体験を届けたい。秋田から“ピンピンコロリ”を実現する予防医療の仕組みを、全国、世界へ広げていきます。

▼秋田県 若チャレ(若者チャレンジ応援事業)とは:
秋田県を中心とした若い世代の起業や事業創造・事業開発といった夢の実現に向けた取組に、最大400万円の補助金助成や、起業家育成プログラムを提供して支援します。

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