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採択者事例
<OBインタビュー>食材を取って食べる体験型ゲストハウスの開発:後編【中山 功大さん・笠間 怜さん】
引き続き、令和3年度採択者の中山 功大さんにお話を伺います。
前回はゲストハウス麓〼(ろくます)に関する活動についてお聞きしました。
その他どのような活動をされていますでしょうか?
株式会社Ventosが取り組む地域づくりは、人口減少や高齢化が進む中山間地域において、豊かで持続可能な暮らしを維持していくことを目的とした、実践的かつ包括的なモデルです。現在は、農林水産省の「農村RMO(農村型地域運営組織)」事業を軸に、農用地保全・地域資源活用・生活支援という三つの柱を連携させながら、地域の未来を切り拓いています。
まず、農用地保全においては、急激な人口減少に対応するため、スマート農業化を推進しています。圃場整備や自動給水栓の導入、雑草抑制のための防草シート活用、ドローンの導入検討など、省力化と効率化を図る取り組みが進んでいます。また、地元の65歳以上の有志10名とともに、農地を守るための法人化を目指し、農業の担い手として地域を支える新たな仕組みづくりにも挑戦しています。
次に、地域資源活用の面では、地元産の蕎麦を使った商品「蕎麦舞(そばまい)」を開発しました。これは、炊き込みご飯の素として懐かしい風味を届ける贈答品で、鳥海山の伝統舞踊「日立舞」から名を取ったストーリー性のある商品です。商品パッケージやリーフレットには短歌が添えられ、地域の風土や情緒が伝わる内容となっています。このほか、地元食材を活かすための加工場も整備し、地域の雇用創出にもつなげています。商品が「縁」となり、人と人、人と地域がつながることを目指しています。
生活支援の分野では、「シェア畑」プロジェクトを展開しています。高齢のご夫婦が田畑を続けられるよう、次世代に農作業の知識を伝え、育てた野菜は地域で分け合い、買い物支援にもつなげています。春から秋にかけては、週1回のマルシェも開催され、にかほ市産のハーブや農産物を販売する場として、交流と買い物の両方を支える空間となっています。
このように、ベントス社の取り組みは、地域の課題に正面から向き合いながら、住民の暮らしと外部の人材・資源を結ぶ"架け橋"となるモデルとして、多方面から注目を集めています。ゲストハウスや体験型サービスとも連携しながら、地域の未来を育てる挑戦を続けています。
時間を経て振り返ると、若チャレの支援はいかがでしたか?あなたにとって若チャレはどういった存在ですか?
時間を経て振り返ると、若チャレは私にとってとても大きな存在でした。特に良かった点は、事業計画の根本的な見直しができたことです。審査員に伝わる企画にするために提案内容を整理するのですが、計画をゼロから見つめ直す機会になりました。また、他の起業家の方々と意見交換ができ、横のつながりを築けたことも大きな財産です。メンタリングも非常に充実しており、SNS活用のアドバイスに加え、短歌の歌人・上坂あゆ美さんがメンターとして関わってくださり、商品開発にもご協力いただきました。田舎での体験を「楽しいプレイ」として表現するヒントにもなりました。ゲストハウス麓〼へ若チャレに関心を持った方が訪れてくれるなど、認知の広がりにもつながっています。
これから若チャレに挑戦する方へメッセージをお願いします
これから若チャレに挑戦する方へ伝えたいのは、最初から起業一本で進む場合、収益構造をしっかり見直すことが大切だということです。最初から売上をつくることは簡単ではなく、自己理解と顧客理解が不可欠です。私自身は大変な時期を信じられる仲間とともに"気合い"で乗り越えました。一緒に事業を開始した相棒である笠間の存在が必要不可欠でした。また、誰もが「面白い」と感じる課題やアイデアを持っていると思います。少しでも関心があれば、一歩踏み出してみてください。必ず何かが始まります。
前編はこちら:
<OBインタビュー>食材を取って食べる体験型ゲストハウスの開発:前編【中山 功大さん・笠間 怜さん】
▼秋田県 若チャレ(若者チャレンジ応援事業)とは:
秋田県を中心とした若い世代の起業や事業創造・事業開発といった夢の実現に向けた取組に、最大400万円の補助金助成や、起業家育成プログラムを提供して支援します。














