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採択者事例

<OBインタビュー>採択者のその後:前編【豊島 昴生さん】

豊島 昴生さんは2020年度に採択されました。
由利本荘市にて、自社ワイナリーでのワインづくりに取り組まれています。

最近の活動トピックを教えてください

一番大きなトピックは、2024年10月に念願だったワイナリーが完成し、自分の手でワインを仕込める環境が整ったことです。これまでは委託醸造という形でワインづくりに関わってきましたが、拠点となるワイナリーを持ったことで、ブドウ栽培から醸造までを一貫して行えるようになりました。自分で育てたブドウの状態を見極めながら、「どんなワインに仕上げたいのか」を最後まで考え抜けるようになったことは、これまでとは大きく異なる点です。

ワイナリーづくりにあたっては、設備面でも多くの創意工夫を重ねてきました。一般的なワイナリーではステンレスタンクが並ぶ光景が思い浮かびますが、私たちは「すべてを揃えること」よりも、「どこに力をかけるか」を丁寧に考えることを大切にしました。ワインの品質を左右する発酵の工程では、温度管理ができる設備を優先的に整え、それ以外の工程では用途に応じたタンクを組み合わせて活用しています。設備を一律に揃えるのではなく、工程ごとの役割を見極めながら最適な方法を選ぶことで、限られたリソースの中でも安定したワインづくりが可能になりました。こうした選択の積み重ねによって、無理のないかたちでワイナリーを立ち上げることができたと感じています。「大きな設備がなければ始められない」のではなく、「工夫次第で、自分たちらしいワインづくりはできる」ことを体現できました。今回のワイナリーは、そんな考え方を形にした一つの事例になったのではないかと思っています。

醸造においては、工程そのものと丁寧に向き合うことを何より大切にしています。天候や収穫時期によって毎年表情を変えるブドウの状態を見極めながら、その年、その畑に合った仕込みを考えています。発酵や熟成の過程では、澱(おり)の状態もこまめに確認し、ワインの様子を見ながら、熟成させています。手間はかかりますが、一つひとつの工程で香りや味わいの変化を確かめながら進めることで、ブドウ本来の個性をより素直に引き出すことができていると感じています。過度に手を加えるのではなく、素材の良さを生かし、飲み疲れしない、何杯でも楽しめるワインを目指しています。こうした感覚を大切にしながらワインと向き合えること自体が、自社ワイナリーを持ったからこそ得られた大きな財産です。

後編はこちら:
<OBインタビュー>採択者のその後:後編【豊島 昴生さん】

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